【第4話】広告だらけの時代に生まれた男!
う~む、私は不思議な時代に生まれたものだ。
スマホを持つことは当たり前。SNSは国民の「世論の武器」となり、
今までSNSで呟いてきた体験が、一冊の本となる。
ごく一般の高校生が、ある日突然、有名人になる。幼い子供が
おもちゃで遊ぶ動画が何億回も再生され、億万長者になる。
軽い気持ちで書き込んだ一行の投稿が企業に損害を与える。
一方で、同じ一行の投稿で救える命もある。
私がいる時代では、人々の生活に「デジタル」は切っても切り離せない
存在となった。これは諸刃の剣であり、使い道を誤れば怪我をする。
一方で、使いこなせば未知の素晴らしい舞台に行くための最高のツールとなる。
だから私は、これまで歩んできた「体験」を「コンテンツ」として
価値を持たせるため、ブログを開設した。そしてこれから
このブログでもう一つのコンテンツを作りたい。
それは「広告」をテーマにしたものだ。
日本の有名なSF作家に「筒井康隆」という方がいる。彼は
1972年の彼の作品に『にぎやかな未来』(角川文庫)がある。
私は幼少期に彼の色々な作品を読んだが、特にこの作品には衝撃を受けた。
【こんな話!】
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近未来。「広告」がものすごく進歩し、町中のあらゆる所が広告で
埋め尽くされた架空の国が舞台。国家が財政難となり、国民は家で
ラジオを常時つけていなければならないという法律が定められる。
しかし、それも広告だらけの放送である。ただ、レコードを
かけている間はラジオを止めても良い。ところが、その
レコードに入っている曲の合間にも広告が入っている。
安いレコードには10秒ごとに、高くなればなるほど広告は
少なくなる。最終的に、一番高価なレコードは何かというと・・・?
「静寂でございます」
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・・・そして現代はどうなっただろうか?
テレビをつければ商品のCM。ポストには折込チラシ。街を出ると、
建物の窓に宣伝ポスターが列をなす。大音量で音楽を流す宣伝カー。
スマホで調べ物をすれば、縦横無尽に現れる広告のオンパレード・・・
私たちは多くの広告に囲まれながら生活しているのである。
そしてその広告には「消費者心理」や「マーケティング手法」が
施されていて、人間の脳や、感情の動きを計算して作られている。
(背景の色、短いBGM、俳優の起用、フレーズ等)
そういった広告に大量に触れ続けていると、気が付かないうちに
脳が疲れてしまうのでは・・・と思ってしまう。
広告の目的は「サービスや商品などを広く世間に認知させる事」だが
広告の発信者が「認知してもらいたい」と思っていても、受け手が
「ウザい!」とマイナスイメージを抱いてしまえば本末転倒である。
なんだろう、この「学園コメディ漫画」にありがちな、
「残念なイケメンがヒロインに想いを伝えようと何度も
アプローチして、毎度撃沈される」展開みたいなものを感じる。
もちろん、広告全般を指して批判しているのではない。
歴史的にみると、ため息をつくような美しい広告や、
人々に思索や議論を促す革新的な広告などもあった。
例えば、あるテレビ番組で「日本の昔のCM」を目にする機会が
あったが、CGがない時代で「よく体を張ったな!」というようなCMや
セリフも文字もほとんどないのに感情に訴えかけてくるものもあった。
例えば、「街の遊撃手」というキャッチコピーや
アクロバティックな運転で有名だった
ISUZUの車「GEMINI」のCM。
コンパクトなサイズの車2台がギリギリの距離で並走したり
V字走行しながらフランスの街を華麗に走行。
また、パリの地下鉄内を爆走したり、片輪走行で階段を走ったり、
バランス感覚がバグっているとしか言いようがない。
(参考動画)
(色々調べると、これらのCMは映画『007』シリーズのスタントマン達が
運転を担当していたらしい。ふおおおおおおおおおお!!!)
総じて当時の人々は「アナログ的な表現」が非常に上手かった、
というのが個人的な感想である。
現代はどうだろう・・・
映像技術の進歩に伴い、よくも悪くも進化を遂げた気がする。
筒井康隆氏は、それらも含めて約50年前に予見していたのだろうか。
企業が学生向けに、静かに勉強に集中するための「自習室」を
提供するサービス等がある。これは現代が「静寂をお金で買う時代」
になった事を表す事例と言えるのではないだろうか。
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気が付けばこの50年で世界は変貌を遂げ、人々の生活様式や
業種などが様変わりした。そこで私は、その中で普遍的に存在する
ものの一つに「広告」がある事に気づいたのだ。
調べていくと、紀元前2500年頃、古代エジプトで発見された
化粧品の宣伝が、現存する最古の広告とのことであった。
非常に興味深いことである。
そこで私は、長い歴史を持つ「広告」というものを
「ゲーム実況者」という立場で深堀していき、
これを見ている皆さんが「あらこれ便利だわ💛」と
言うようなコンテンツとして発信していきたいと思っている。
その前にペットショップに行って猫ちゃんに癒されるとしよう。
にょほ~(*'ω'*)♪
(第5話に続く)