【第5話】「ピンを抜くゲーム」に呪われる男!
うごわっはあああああん!!!
私は今、「この世で最も見慣れた広告」であり、
「最も忌み嫌う広告」に呪われている。それは・・・
「ピンと抜くゲーム」だ!!!
「ピンを抜くゲーム」とは
ウザいほど出てくるゲーム広告。具体的には「画面上の金色のピンを
適切な順番で抜くことで、ゲーム内の主人公を救う」という内容。
15~30秒ほど実演動画が流れるのだが、最後にわざと失敗するのだ!!
恐らくその広告を見ているユーザーに「ああ!なんとじれったいのだ!
もう見ていられない!私にやらせてくれ!」と思わせようと
しているのだろうが、私はそうはならんぞ!!!
しかもこの広告、かなりのバリエーションがあるのだ。
ディ〇ニー映画『ファインデ〇ング・〇モ』の主人公に
そっくりな魚が出てくる海のステージだったり、竜や
ゴブリンと戦う戦士が出てきたり・・・
内容が違うのかと思いきや、なんとゲームのステージ構成、
トラップ、結末、全部同じ!それぞれ違うゲームの広告なのに!!
同じ広告手法を使っていて、思わず作り手の
クリエイティビティを疑ってしまうほどである。
この時点では、まだ私も許容できる。
私は相手の立場に立って物事を判断できる、
器の大きいゲーム実況者なのだ。(自己暗示)
どんなゲームなのか、早速インストールしてみようではないか。
遊んでみると、案外やりこみ要素のあるゲームかもしれな・・・
別ゲーじゃねーか!!!!!!
※ピンを抜くゲームは、高レベルに到達することで解放される「ミニゲーム」として一応実装されているが、いやだったらそれメインにしようよ!?あるいは本編の方のCM作ろうよ!?
☆他の広告のバリエーションについてはこちらの方の動画から
驚きの背景
色々調べていくうちに興味深い事実が判明した。
今年の9月30日付に、イギリスの広告基準協議会(ASA)が
これらの「ピンを抜くゲーム広告」を禁止したのである。
「ピン抜きゲーム」中身は「別ゲー」 英で広告差し止め、日本でも反響が: J-CAST ニュース【全文表示】
ASAは、日本でいうところの「JARO」
(広告審査機構)に当たる。
広告審査機構とは、平たく言うと「消費者が誤解したり被害を
被らないよう、嘘や紛らわしい広告を取り締まる機関」のこと。
日本の状況
ちなみに日本では・・・
まだ「ピンを抜くゲーム広告」が規制されていない。
だが、アプリのレビューを見てみると「広告に騙された」
の声が散見された。やはり広告のイメージで
インストールした人も一定数いるようだ。
ならばJAROに相談だ!
「紛らわしい広告は嫌だ!」という有志の皆さん、電話で相談するなら
「土・日・祝日を除く10:00~12:00、13:00~15:00」の間です。(笑)
https://www.jaro.or.jp/koe/index.html
広告で見たゲームがついに実現!
ここまでの話は問題提起であったが、話の着地は
救いのあるものにしたい。
ios端末の皆さん、朗報である。なんと本物の
「ピンを抜くゲーム」を遊ぶことができるのだ!!!
その名も「Hero Rescue」(ヒーローレスキュー)!
恐らく、我々のように紛らわしい広告によって
「腹立つ!」思いをした誰かが、自分の手で
「ピンを抜くゲーム」を作り上げたのだろうか。
怒りのエネルギーは「破壊」を招くが、時に
「創造」をもたらすこともできるのである。
(第6話に続く)